2022年9月のホノルル不動産協会のデータから今後のハワイ不動産マーケットを読み解きます。
日本からハワイへの渡航は日本政府による緩和で行き来においては全く問題無いものの、
定期便の本数が2019年レベルに戻っていない事、燃油の高騰、円安が重なり飛行機代が高騰してきております。
この状況下では富裕層の渡航が目立ち、フライトの販売も上のクラスであるビジネスから完売していく状態で
エコノミークラスは空席も多く目立つ状態です。
10月11日からはアメリカ人も日本入国のビザが必要なくなり、個人旅行として多くのハワイローカルも
円安での恩恵を求めて日本へ渡航する可能性も伺え、エコノミークラスの販売増が見込めるかもしれません。
来年の春頃には円安、燃油の高騰も落ち着き、定期便の増便も起こりハワイ渡航も安定してくると推測されます。
2022年9月のオアフ島の統計を共有させていただきます。
Oahu Monthly Statistical Report - September 2022 (hicentral.com)
住宅ローン金利の上昇が住宅販売に大きく影響してきています。
前年度比では戸建て住宅が34.4%減少し、コンドミニアムが19.3%減少しました。
また、2022年8月と比較すると戸建て住宅が11.5%、コンドミニアムが2.4%とそれぞれ減少しております。
さらに、販売待ちの状況も昨年に比べ大きく変わらず、
成約となった割合は戸建て住宅で43.7%、
コンドミニアムで30.7%減少となっております。
一方で販売価格の中央値は、ここ数ヶ月は比較的横ばいとなっており、
昨年の同時期と比較すると、若干上昇しました。
9 月の戸建て住宅の中央値は 110 万ドルで4.8%上昇、コンドミニアム中央値は 50 万 2,500 ドルであり、
前年より5.1%上昇となっております。
新規掲載物件数は前年度比で戸建て、コンドミニアムともに減少が続いており、
戸建ては26.2%、コンドミニアムは18.6%と減少しております。
しかし、物件が市場に出回る時間は長くなっています。
物件が市場に出てからの日数は、戸建ての場合、昨年の9日から18日に上昇、
コンドミニアムも前年の11日から14日を記録しました。
しかし、売出し物件の在庫は戸建てで43.9%増加し、コンドミニアムで10.8%増加したものの、
2019年の大流行前の水準を約40%下回る水準にあります。
戸建てとコンドミニアムでは、提示価格を上回って成約するケースが少なく、
戸建ては2021年9月の64%に対し36%、コンドミニアムは昨年同時期の40%に対し29%となっています。
【第3四半期の統計の概要】
2022年第3四半期は、2021年同期を大きく下回る売上高で終了しました。
四半期の販売数は、戸建てで27.9%、コンドミニアムで22.4%減少となっています。
累計では、戸建て市場に大きな影響が出ており、販売数は前年比より15.8%減少となっており、
一方コンドミニアム市場の場合は、2021年の販売数の累計はとわずかな差で、累計では3.3%減少となっています。
第3四半期の販売価格は、ほとんどの地域で1年前と比べると上昇を続けています。
しかし、地域によっては、販売価格の中央値の上昇が大きく見られないところや、逆転しているところもあります。
戸建て市場では、第2四半期と比較してノースショア地域は15.1%、
ダイヤモンドヘッド地域は12.8%、リーワード地域は10.5%と減少となりました。
コンドミニアムの市場では、マカキロ地域の販売価格が7.8%と、第2四半期から最も減少しました。
また昨年との比較では第3四半期の新規上場件数は、一戸建てが20.1%、コンドミニアムが14.0%減少となりました。
※出所:Honolulu Bord of REALTOR®